僕は就活に失敗したんだわ。

大手SIer勤務の社会人2年生が適当に書いてます。

横浜市長選挙を振り返る

7月30日に投開票された横浜市長選挙。結果は、現職林文子氏が新人候補らに大差をつけ圧勝した。事前調査では、市民の大多数がカジノに反対、給食の実施に賛成と林市長の方針とは異なっていたのに、なぜこのような結果になったのかを一市民の立場から振り返ってみたいと思う。

 

今回の横浜市長選挙に立候補した3人の得票数は、それぞれ次のようになっている。

林文子 :598,115

長島一由:269,897

伊藤大貴:257,665

 

林氏が得票数2位の長島氏にダブルスコアでの圧勝である。様々な原因が考えられるが、主な原因は、大きな組織票がほとんど林氏に流れていること、新人候補者らで票を食い合ってしまっていることだと思う。

 

①組織票について

林氏は無所属ではあるが、自民党公明党の推薦を受けている。また、もともと旧民主党の推薦候補ということもあり、連合の組織票や民進党の一部からも支持されている。実際、選挙戦終盤には民進党山尾志桜里議員が応援に駆け付け、ネットで少しだけ騒がれた。

 

新人候補の長島氏は旧民主党に所属し、衆議院議員を務めていたが、今回は無所属での出馬となった。一方、もう一人の新人候補である伊藤氏もまた民進党旧民主党)に所属していた市会議員であったが、無所属での出馬となっている。しかし、伊藤氏は共産党の推薦を得ているという点で、長島氏と立場が異なる。

 

このように主な組織票がほぼすべて林氏に流れているので、本来なら対立候補を一本化すべきであるし、そうしなければ勝ち目はない。しかし、民進党旧民主党)は候補者を一本化できず、自主投票で横浜市長選に臨むことになった。

 

②新人候補者同士の票の食い合い

先述のように、新人候補者らは実質同じ組織からの立候補であり、票が分散するのは当然のことである。さらに、政策面での違いがほとんど見られないことも、差別化を難しくしている。パンフレットを見る限り、林氏を意識してだと思うが、カジノに反対、給食に賛成と主な主張は同じである。細かい点でいえば、長島氏は情報の透明性向上・電柱の地中化、伊藤氏は稼ぐ公共・公共リノベーションあたりを推している。しかし、ほとんどの市民はわざわざ候補者について調べ、政策の細部までを吟味するなんてことはしない。

 

以上二つの理由が選挙に大きく影響したことは間違いないだろう。

ただ、カジノに反対する有権者の35.5%が林氏、32.9%が伊藤氏、31.6%が長島氏に投票していることから、そもそもカジノは大きな争点ではなかったと考えることもできる。

 

これまで偉そうに分析じみたことをしてきたが、私は全くの政治素人だ。それどころか、恥ずかしながら、これまで全く政治に興味がなかった。なぜ政治に興味を持つようになったのかは自分でもわからないが、国政、市政問わずこれからはよく考えて投票していきたいと思う。